昔は出回らなかった活きタコの茹で方、料理によって変わるタコの仕込み。 なぜ活きダコが出回るようになったのか?|吉祥寺の江戸前寿司、鮨勝

東京都武蔵野市吉祥寺東町1-3-3

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昔は出回らなかった活きタコの茹で方、料理によって変わるタコの仕込み。 なぜ活きタコが出回るようになったのか?

流通が変わって、一番変化を感じるのはタコですね。
昔は船上でボイルしていたので生では入って来なかったですから、
活きダコはなかったんですよ。

明石、九十九里、久里浜は昔から有名ですね。
昔は全て茹でダコで仕入れをしていましたが、
今は佐島から生で仕入れをするようになりました。

昭和53年くらいに初めて間違えて生で仕入れた時は大変でした。
今と昔で違うのが、船にいけすが出来たから、生で取って、仕入れられるようになって、
それで生の状態で生きたタコが、鮨屋に発送できるようなシステムができてきました。

タコというのは、何かにつかまってないと暴れて傷ができてしまいます。
タコを運ぶ袋の中には1個だけ発泡スチロールが入っていて、
それにつかまってると安心するのか暴れなくなります。

暴れると傷つき墨を吐いてダメになってしまいますが、
傷つかない運び方が分かってきて生で仕入れができるようになりました。

タコは仕込み方で同じものとは思えないほど全然違うものになるんです。
以前は茹でダコだけで、生から仕込みをする事はなかったけれど、
生で仕入れが出来るようになったので、生の仕込みは試行錯誤の連続で、
仕込みを試しては、毎日タコご飯を食べましたよ。



素人でも誰が茹でても失敗はしないけど、
茹で方の違いで食感と香りが変わるので、
同じタコを仕込んでも香りはないけど食感をしっかり出す仕込み方も出来るし、
逆に香りや甘みも出すこともできる。

素材が同じでも、仕込みをする人によって味が違ってくるんですね。
酢の物にするときや、鮨にするときなど出す料理によって仕込みを変えています。